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2007.08.21 Tuesday

白老ポロトコタンの祈り

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    北海道の白老にあるポロトコタン(村)のエカシ(長老)に、祈りの仲間と一緒にアイヌのことをお聞きする時間をいただきました。

    その目的は、私たち和人が入植するもっと以前から北海道を守ってきた先住民族の方たちのすばらしい知恵や大切なことを教えていただき、その精神を私たちが守っていくことが目的です。


    私自身は今までたくさんのアイヌの血が入った方にお会いしましたが、そのなかでも現実と意識のバランス感覚が、とてもすばらしいエカシ(長老)のおかげで、そのあとの土地の祈り・水の祈り・海の祈りも素晴らしい結果になりました。


    たくさんの資料を使いながらコタン(村)の中を案内してくださり、具体的に何が重要なことなのかを対話させていただいたことを心から感謝いたします。

    このポロトコタンのアイヌの皆様は、実は、皇居から呼ばれて、天皇の前でアイヌの踊りを披露したくらい北海道のアイヌを代表するすばらしい方たちだったのです。

    その理由は、早くから和人を受け入れて生きる知恵や調和のバランスを会得したコタンであり、その精神は現在でも、他のアイヌ部落との交流や文化継承のために知恵を出し合い積極的な活動を続けています。


    文字を持たなかったアイヌ民族は、その分、言葉の意味をとても大切にしています。現代の北海道の地名の8割も、アイヌの名前が語源になっています。またアイヌという意味も実は、「人間」という意味なのです。

    だから本物のアイヌですか?と聞く方が多いようですが、和人の血が入っていても、その精神を守っている人たちをアイヌと呼ぶにふさわしい人かどうかで私は判断するようにしています。


    カムイ(神)という意味も、和人が思っている神とは違い、人間にはどうすることもできないものすべてのものごとを「カムイ」と呼びます。自然界にあるすべての生き物たち・山・風などの自然界のすべて、そして、疫病・災い・地震・津波などのことも「カムイ」と呼びます。
     

    そしてこの「カムイ」は、人間に都合の悪いものごとを引き起こす怖い部分もあるので、一方的にあがめるだけではなく、カムイと真剣に対話して生き方を学ぶ知恵をとても大切にしてきたことが理解できます。

    コタン(村)で生活するようになったアイヌは、そのコタンを守ってくれる神々を大切に奉っています。神祈りのことを「カムイノミ」といいますが、どこのコタンにも、ヌサ(祭壇)という大きな祈りの場所があります。

    一番大きく祭っているヌサ(祭壇)には、14のカムイ(神)が奉られています。ヌサ(祭壇)に奉られる神を表すものは、木を削って作るイナウ(神道の御幣)です。



    ※14の神々 

    .魅汽灰蹈ヌイ(祭場を司る神)

    ▲轡螢灰蹈ムイ(大地を司る神)

    ハシナウウクカムイ(ハシナウを受け取る神=狩猟の神)

    ぅッタルシヌプリコロカムイ(クッタルシ山の神)

    ゥ瓮肇奪Ε轡ムイ(山奥にいる神=クマの大王神)

    Ε撻謄肇ンカムイ(水源の神)

    Д吋泪灰奪優ムイ(キツネの神)

    ┘函璽灰蹈ムイ(湖沼の神)

    ワッカウシカムイ(水の神)

    トマリコロカムイ(船着場の神)

    チワッコロカムイ(河口を司る神)

    マサッコロカムイ(海岸を司る神)

    アトゥイカムイ(海を司る神)

    コタンコロカムイ(集落を司る神)

    その左側には、さらにこの14神を守るためのカムイ(神)がいます。





    一般的にアイヌの神祈りは、男性だけで行います。

    女性は、歌と踊りを担当してその祈りをカムイ(神)につなぎ捧げます。女性だけで行う祈りは、先祖供養です。
     

    つい先日行われた先祖供養の場所がそのまま残っていました。



    アイヌの神の世界(カムイモシリ)は、東の上方にあると考えられています。

    また死後の世界の考え方は、肉体を離れた魂が戻る場所は、地下にあると考えられています。

    先祖供養では、家族があの世で生活に困らないよう、洋服や食べ物、タバコなどを細かくちぎって送る儀式を行います。

    ときには、住んでいた家を燃やし、あの世の住まいに困らないように祈る場合もあります。

    チセ(家)の中には炉があり、そこではアペフツカムイ(火の神)を大切に守り、東北の場所には、ヌサ(祭壇)を奉っています。

    コタンによって多少違いはありますが、このポロトコタンでは、チセ(家)を立てる際、必ず、西に入り口を作り、東の窓からは山のカムイの獲物を出し入れして、南の窓からは、海のカムイの獲物を出し入れします。

    北側に窓がないのは、死人が出た時に、北の壁を破って出すための方角として使うそうです。



    自然界に一番近い生活や祈りを守りつづけてきたアイヌ民族の知恵は、私たちが今後の生活で一番大切な精神文化を教えてもらうことができます。

    あなたもぜひ、この白老のポロトコタンに足を運び、肌で感じながら、その大切な精神文化を学んでみてください。神は、あなたの足もとにいます。

    白老ポロトコタン アイヌ民族博物館 公式HP  http://www.ainu-museum.or.jp/


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